中島敦展に行ってきた。
中島敦は、私の好きな作家だ。
「名人伝」が好きだが、歳を重ねてくると「山月記」に心惹かれる。
「山月記」は高校の教科書で読んだと記憶しているが、内容の漢文はわからかくとも、不思議と心に残る作品だった。
中島敦の話になると、清水さんは、沙悟浄の話
「悟浄出世」
「悟浄歎異」
を熱く語った。
中島敦について、清水さんは、
「まず、日本語の文章、文体が美しいから、安心する」
と言う。
私も同感だ。
さらに清水さんは、
「内容もよいのだが、必要以上の言葉を使わず、ビシッと決めてくる職人技の文体が心地よい、またリズムがよい。ただその文体に自分を委ねていると、それだけで脳みそが目覚めてくる感じがする。その快感!」
とまで言う!
清水さんの若かりし頃、
師匠・今泉正光さんと〈自我〉の行方に話していたとき、あれこれ言う清水さんに今泉さんが一言!
「お前があれこれ言ったり悩んだりしてることは、全部、中島敦の沙悟浄の話に書いてある。
あの中の主人公と同じセリフを、お前は自分の悩みとして話している。
そんなことはな、とうの昔に先人は考えついて悩み、解決済だ。
人間の文化をなめんなよ。
もっと本を読め。
勉強するんだ」
そう言われて、指定されたのが沙悟浄の話だったそうだ。
注)上記紹介の文庫の中では「弟子」が「でし」という読みになっていますが「ていし」と読むのが正しいようです。
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